「フランス渡航記その4」
今日からは美術館巡りである。
我々は意気揚々とルーブル美術館を目指す。
メトロの地下の駅からルーブルに入る。
こちらルーブルのガラスのピラミッド内部。
私たちはついにあのルーブル美術館に来たのである。
全部見ようとすると数日はかかるというルーブル。
私たちはやはり絵画と彫刻に的を絞り、今日1日をルーブル美術館にあてる予定である。途中一度外に出て昼食がてら近くにあるオランジェリーも見ることにする。
ではいよいよルーブル美術館へ。
ミケランジェロの悶える奴隷。
石膏像にもなっている闘士。私もデッサンをしたことがある。これが全身像か。
マグダラのマリア。何とも言えない異様さが素敵。
ミロのビーナスもここにいます。
長い階段の上にはニケの姿が。このニケにはやはり不思議な魅力があります。
顔がないところがポイントかもしれない。
これがアルカイックスマイルか。
我々は彫刻の区画を抜けて絵画の区画へ。
物の凄い数の絵が壁面に所狭しと飾られている。
しかも美術史の本よろしく有名どころの絵画のオンパレードである。
ボッティチェリさんご登場。
そこにはあっさりとダビンチが。
ラファエロもこの通り。
とにかく日本の美術館の企画展でそれだけで間違いなく主役をはれる作品が続々と登場するのである。
マリエリスムの大家ブロンティーノのなんとも魅惑の肖像画。
アルチンボルトの四季。しっかりと4点セットになっております。
海外の美術館では定番の模写をする人。
描き方に興味があったのでしばらく見ていると、この方何やら画面に筆を入れる前に空中で筆をフワフワと動かしている。筆の動きからおそらく形を捉えようとしているのだと思うが、必ず筆をフワフワと動かすのである。こういうもんかと思いながらじっと眺める。
そして私たちはついに絵画の至宝といわれるモナ・リザとご対面である。
今では防弾ガラスに守られ柵で囲われていてこれ以上近づけません。
他にも続々と超有名絵画が目白押しです。
アングルのスフィンクスと肖像画。
アングルといえばこれか。背中の長い裸婦。
ダビットさんです。
ダビットさん渾身の一作。ナポレオンの戴冠。でかい。
ドラクロアの代表作。
カラバッジオもこの通り。
これで前半戦は終了である。
私たちは一度ルーブルを出て昼食をとることにする。
ルーブルの庭に出ていたお店でホットドッグとピザを買いチェルリー公園でしばし休憩。
公園の真ん中に噴水があり周りには自由に動かして使っても良い椅子が沢山置いてある。
しばらく呆然とした後、公園内にあるオランジェリー美術館へ。
こちらはモネの睡蓮の間があるなど、印象派を中心とした展示である。
残念ながら写真撮影は禁止なのであった。
ルーブルに引き続きこのオランジェリーもそこそこの広さで、流石に足ががくがくである。
しかも私、この旅の間中ずっと興奮状態にあったためかほとんど寝ておらず、その興奮に任せてぐんぐんと歩き回っていたのであるが、ここにきてその緊張の糸が切れたか疲れがどっと出てしまう。
しばらく足をマッサージしながらガイドブックを眺めていると、あろうことか今日のルーブルは夜の10時までやっていることに気が付いてしまう。
これは後半のルーブルに行く前にオルセー美術館も見れるのではないか?
私は無謀にもオルセー行きを断行してしまう。おそらく疲れが頭にもまわっておかしくなっていたに違いない。
オルセー美術館に到着。こちらも残念ながら写真撮影禁止である。
ここは19世紀から現代にかけての絵画。
マネの「笛を吹く少年」やミレーの「落ち穂拾い」。ギュスターブモローやルドン。ハンマースホイもありました。
これがまたかなりの広さ。明らかに体力の限界である。
オルセーを見終わった後、私たちは体力を回復させるため手頃なビストロを探すことにする。
これはオルセーの近くにあるピカソが通ったという画材屋。歴史を感じます。
こんな素敵な額屋さんもありました。
私たちはなんとかビストロを発見し夕食にありつく。
ここでしばらく休憩である。しかしせっかちな私はここでもそわそわしている。
明らかなこの疲れ。それでも私は夜のルーブル行きを決行するのであった。
夜のルーブルはまた一段と美しかった。
ガラスのピラミッドもこの通り。
夜のルーブルは人も少なく落ち着いている。
こちらの部屋の壁の絵はすべてリューベンスである。
圧倒的すぎる。見た瞬間は疲れも忘れるのである。
フェルメールさんきました。
レンブラントさんがいっぱい。
私の好きな肉の絵。ここにありました。
デューラーさんです。
かの有名なフォンテーヌブローの絵。
しかし、なんて恥ずかしいポーズをしてしまったのでしょうか。よほど疲れていたのでしょう。
ラ・トュールのいかさま師。
手がいっぱい。多分習作でしょう。それにしても上手い。
私が好きなシャルダンも沢山ありました。
やっぱり素敵ですね。この独特の静けさがたまりません。
しかしこのルーブル美術館はやはり圧巻の量である。
とても一日で見きれるものではない。
そうこうするうちに閉館の時間である。しかし、出口が解らない。私たちはウロウロと夜のルーブルを彷徨う。
帰りにエジプト美術の区画に迷い込みました。
本日はこれにて終了である。お疲れさまでした。あまりにもお疲れさまでした。