散文

貴方を愛そうと思う。

だからまず、僕達が身にまとっているこの邪魔なものを脱いでしまおう。
それにはただ服を脱げばいいというわけじゃない。
ただ服を脱いだところで、僕達はちっとも裸にはなりきらないのだからね。

僕は君を愛したいんだ。

お互い、本当にすっかりと裸になろうじゃないか。
つまり、この自分という退屈な執着を脱ぎ捨てるんだ。
僕も、君も、自分が誰でどんな人間なのか、
美しいとか、醜いとか、何が好みで、何が嫌いだ ...

散文

 私が母親の子宮から生まれ落ちてから、もう一度この世界に生まれたのは、 当然のことながら私が最初に死んだ後のことでございます。

 幼少時代、私は信頼の中に生きていました。両親や他の大人達は、世界が、社会が、人生がどんなものであるのかを知っていて、何にも知らない私を調教して下さいました。しかし、「私が成長し、両親よりも頭の高さだけ高くなり、彼らの肩ごしに向こうを見ることができる」ようになると、私は「彼らの背後にはなにもない」ことに気づいたのでございます。私はちょうどこのときに一度 ...

散文詩

皆がもう寝静まり
もう誰もいない深い夜
誰かに知られることもなくたった独りで目を醒まし
知らぬ世界に思いを焦がし自分の夜に沈んでく

あとはもう待つばかり
来ない訪れ待つばかり

散文詩

何か言いたいことは?
何もない
生み棄てられた、まま、ただ、それだけだ、 それだけで、
私はあなたに出会いに行く

「あっ、あなた、私、見覚えがあって?私…似ていて、
あなた?知っているの、当然なのよ
私、あなたとか、そこの人だとか、向こうのあれだとか、
右の斜後ろを振り返らずに手を差し伸すとみつかるものだとか、
そんなものの繋ぎ合わせなんですもの、

あなたと、まるで私、そして・・・、

体重計に乗った ...

EXHIBITION

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2000年10月3日(火)〜10月8日(日)
11:00〜19:00(最終日17:00迄)

HARAJUKU GALLERY
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-6-8 サンライトビルB1F